もう、いいだろうと、コタツ布団を物干しにかけて、石油ファンシーターを押入れに入れ、掃除機で部屋の埃を吸いとる。掃除機のモーターが急に大きくうなって、音楽が聴こえなくなる。コタツのかわりに丸い卓袱台を中央に置いて、片付けもこれで一段落がついた。
冷蔵庫から冷えたお茶を出してコップに注ぎ、卓袱台の前に胡坐をかく。開け放した窓から、春の乾いた風が吹き込んでカーテンを揺らした。とても気持ちがよくて、畳の上に寝転び、天井を眺めた。そうそう、彼女に貰ったタケノコを思い出した。旬のものは体にいいそうだ。タケノコはどうすれば、タケノコ、タケノコ、僕はぼんやり考えていた。
そして、日も高くなった頃、衣替えをしていないことに気づく。どうしよー、衣替えもやっちゃおうか、と立ち上がったとき、ケータイが鳴った。
「なんかさー、風が吹かなけりゃ寒くないよ。もう、そういう季節になったんだね」いつも彼女は時候の挨拶から述べる。手紙じゃないんだからと苦笑し、ふんふんと相づちを打つ。
「仕事、なかったんだ?」
「そんなこともないけど」曖昧に答えながら、コップに手をのばす。
「明日も休みなの?ねえ、休みだったら、映画みにいこうよ。おなかの減るやつ」
えっと、なんだっけそれ。タイトルが出てこない。キーコさんが観た映画だったよね。
「ええー、君が観たいって、言ってたじゃん。ホノカアボーイ」
そうだった。どうも覚えるのが苦手で、と言ったら、やわらかい笑い声がきこえてきた。
電話のあと、何をすればいいか分からなくなってしまって、台所でタケノコを細かく切った。それが終わると、鶏のモモ肉も細かくして、鍋に水、醤油、酒、砂糖、だしでタケノコと鶏肉を入れて煮た。これで、ご飯に混ぜるだけでタケノコご飯ができる。
冷蔵庫から冷えたお茶を出してコップに注ぎ、卓袱台の前に胡坐をかく。開け放した窓から、春の乾いた風が吹き込んでカーテンを揺らした。とても気持ちがよくて、畳の上に寝転び、天井を眺めた。そうそう、彼女に貰ったタケノコを思い出した。旬のものは体にいいそうだ。タケノコはどうすれば、タケノコ、タケノコ、僕はぼんやり考えていた。
そして、日も高くなった頃、衣替えをしていないことに気づく。どうしよー、衣替えもやっちゃおうか、と立ち上がったとき、ケータイが鳴った。
「なんかさー、風が吹かなけりゃ寒くないよ。もう、そういう季節になったんだね」いつも彼女は時候の挨拶から述べる。手紙じゃないんだからと苦笑し、ふんふんと相づちを打つ。
「仕事、なかったんだ?」
「そんなこともないけど」曖昧に答えながら、コップに手をのばす。
「明日も休みなの?ねえ、休みだったら、映画みにいこうよ。おなかの減るやつ」
えっと、なんだっけそれ。タイトルが出てこない。キーコさんが観た映画だったよね。
「ええー、君が観たいって、言ってたじゃん。ホノカアボーイ」
そうだった。どうも覚えるのが苦手で、と言ったら、やわらかい笑い声がきこえてきた。
電話のあと、何をすればいいか分からなくなってしまって、台所でタケノコを細かく切った。それが終わると、鶏のモモ肉も細かくして、鍋に水、醤油、酒、砂糖、だしでタケノコと鶏肉を入れて煮た。これで、ご飯に混ぜるだけでタケノコご飯ができる。
コメント
雨後のタケノコ。
タケノコ、美味しかったですよー。
マメですね~~~♪
我が家にも一人欲しい人材ですw
他にお得意料理とかありますか。
隣の晩御飯が気になる今日このゴロ(^^)
たけのこごはん、出てきましたね。
映画館でお腹が鳴って困りました。
蜜柑さんもですかー。
外食したのに、まだ食欲があります。
映画のせいでしょうね。