明けていく夜の闇に有明月があった。ちょうど陰の部分が穴のように見えて、「マルコヴィッチの穴」のように7と1/2階があって、そのフロアにある穴に入ると、未来に行けてタイムトラベラーできたらすごいよな、なんてバカなことを考えた。
なかなか寝つけず、やっとまどろみかけたときケータイが鳴った。着信メールは山根さんのものだった。墓石販売、警備会社など数々の面接をしては断られ、ようやくホテルマンの就職先が決まったらしい。もう寝るのは諦めて、くねくねと貞子のように布団から這い出る。
ようやく休みになったので、なにかうまいものを食べに行こうと思った。外に出て砂利道を歩いた途端、強い日差しに目眩がして、それは床に伏した病人が散歩に出たときみたいな気持ちになった。
駅前の噴水前で彼女が待っていた。やあ、と手を上げて声をかけると、「なんかさー、くねくねしてるよ」と彼女は笑った。さすがに疲れていたので、いつもの安全靴じゃなくてサンダルを履いたから、歩き方がデューク更家みたいになってしまったんだ。
で、野菜ラーメン、餃子、唐揚げを食べることになった。「この唐揚げ、うまいね」と彼女が言い、この一週間のことを話した。草彅剛が裸になったらさ、容疑者とか、家宅捜査とか、逃亡とか騒いじゃって。なんかバカじゃん。鳩山なんか、絶対に許さない、最低の人間とか言っちゃって、もう笑っちゃうよね。そういう人が総務相やってんだから怖いよ。それから女児死体遺棄とかあってさ。そうそう、メキシコで豚インフルエンザとかあって…。少しの間、浦島太郎の僕はふんふん相づちを打っていた。
来週も夜勤がんばるぞー。
なかなか寝つけず、やっとまどろみかけたときケータイが鳴った。着信メールは山根さんのものだった。墓石販売、警備会社など数々の面接をしては断られ、ようやくホテルマンの就職先が決まったらしい。もう寝るのは諦めて、くねくねと貞子のように布団から這い出る。
ようやく休みになったので、なにかうまいものを食べに行こうと思った。外に出て砂利道を歩いた途端、強い日差しに目眩がして、それは床に伏した病人が散歩に出たときみたいな気持ちになった。
駅前の噴水前で彼女が待っていた。やあ、と手を上げて声をかけると、「なんかさー、くねくねしてるよ」と彼女は笑った。さすがに疲れていたので、いつもの安全靴じゃなくてサンダルを履いたから、歩き方がデューク更家みたいになってしまったんだ。
で、野菜ラーメン、餃子、唐揚げを食べることになった。「この唐揚げ、うまいね」と彼女が言い、この一週間のことを話した。草彅剛が裸になったらさ、容疑者とか、家宅捜査とか、逃亡とか騒いじゃって。なんかバカじゃん。鳩山なんか、絶対に許さない、最低の人間とか言っちゃって、もう笑っちゃうよね。そういう人が総務相やってんだから怖いよ。それから女児死体遺棄とかあってさ。そうそう、メキシコで豚インフルエンザとかあって…。少しの間、浦島太郎の僕はふんふん相づちを打っていた。
来週も夜勤がんばるぞー。
コメント
夜僅もう少しだね。がんばれや~
山根さんは何かとかくのさんに連絡してくるんだね。
彼からしたらかくのさんはどんな位置なんだろうって
なんか小説読んでるみたいに考えちまったゼw
山根さん、家出したまま誰とも和解せず、四面楚歌みたくなっちゃって。
それで寂しくて僕に連絡くれるんだと思ってます。