いつも僕、部屋の片隅で息を潜めている。
でも、夕暮れになると、辻なんかに徘徊することもあるよ。
辻に仲間がいて、今日は何人の人間を脅かしたとか自慢し合ってる。
あの日も、
夜中に憂鬱な雨が降って、
外に飛び出しちゃった。
それがいけなかったんだ。
辻まで行ったけど、仲間がいない。
つまらないな。
とぼとぼ、
歩くと前方に橋が見えた。
橋の付近まで来たとき、
髪の長いお姉さんが立っていて、
こちらをじっと見てる。
お菊さんかなと思った。
でも、違ったよ。
わたし、きれい?と僕に聞くんだもの。
お菊さんはそんなこと聞かない。
僕、わからないよって答えた。
だって、
大きなマスクをして、
顔が隠れて見えないから。
すると、
マスクをはずして----。
「どう?あたし、きれい」
う…ふぇ…。
僕、
頭を抱えて、しゃがみ込んで、
心の中で、あっちへ行けって叫んだ。
もう、いいかな。
いなくなったかな。
腕から顔を出してのぞくと、
それは、僕をじっと見下ろしていた。
う…うぇ…ふっ……ふぇ…。
僕、怖くて、怖くて、
逃げ出した。
口が耳元まで裂けていたよ。
何だろうあれ…。
妖怪は仲間通しで驚かしちゃいけないルールがあるから。
きっと、あれは人かも。
人って怖い。
でも、夕暮れになると、辻なんかに徘徊することもあるよ。
辻に仲間がいて、今日は何人の人間を脅かしたとか自慢し合ってる。
あの日も、
夜中に憂鬱な雨が降って、
外に飛び出しちゃった。
それがいけなかったんだ。
辻まで行ったけど、仲間がいない。
つまらないな。
とぼとぼ、
歩くと前方に橋が見えた。
橋の付近まで来たとき、
髪の長いお姉さんが立っていて、
こちらをじっと見てる。
お菊さんかなと思った。
でも、違ったよ。
わたし、きれい?と僕に聞くんだもの。
お菊さんはそんなこと聞かない。
僕、わからないよって答えた。
だって、
大きなマスクをして、
顔が隠れて見えないから。
すると、
マスクをはずして----。
「どう?あたし、きれい」
う…ふぇ…。
僕、
頭を抱えて、しゃがみ込んで、
心の中で、あっちへ行けって叫んだ。
もう、いいかな。
いなくなったかな。
腕から顔を出してのぞくと、
それは、僕をじっと見下ろしていた。
う…うぇ…ふっ……ふぇ…。
僕、怖くて、怖くて、
逃げ出した。
口が耳元まで裂けていたよ。
何だろうあれ…。
妖怪は仲間通しで驚かしちゃいけないルールがあるから。
きっと、あれは人かも。
人って怖い。
【世にも怖い「口裂け女」が南国の宮崎に出没、耳元まで裂けた口でにやっと笑い、小学生を追いかけ回す。学校へ行くのが怖いと登校拒否する子までいる。地元警察では怪女騒動に乗り出したが…】スポーツニッポン1979年5月21日付。
コメント
過去にまことしやかに流行った都市伝説は数々あれど
いつの時代も一番の情報源は子供なんですよね(^^)
子供の発想は素晴らしい
素直にそう思う
まだ現実と言うモノの体験の少ない子供が
空想と言う未知なる可能性を総動員して描き出す世界
これは、大人が逆立ちしたってかなわない
かくの君はお子さんの感覚を残した大人(に見える)
雨の日は仕事休み。
すごい降ってるよー。
子供の想像力は凄いねー。
みえないものも見えてしまうんだからね。
男は幼い心をどこかにもっているもんです。
むずかしいかなー。
大人になったからって、別の人格になったりしないもの。