ある雑誌に「岡本敏子の心をとらえる3作品」という記事があった。岡本敏子さんが惹かれた映画は「茶の味」「宇宙人東京に現わる」「裸の島」の作品だ。僕はレンタルで「茶の味」を見たことがある。田舎町で暮らす春野一家の日常を描いた作品だが、日常と非日常の不思議な映像が楽しい。

岡本敏子さんはこうインタビューに答えている。「日常とその向こう側の世界を、私たちはいつも行き来している。普通にしているから気がつかないけれど、いつだって、こちらとあちらの境目を、私たちは越えているの。そういう力を持っていることに気づかせてくれるのが、映画じゃないかしら」

幽霊や妖怪の研究にとり組んだ柳田国男の定義によれば、巨大なもうひとりの少女が現れることや、電車が少年の頭の中を通り過ぎていく場面は、妖怪や幽霊のどちらでもない。日本人の精神生活の実態を映像化したものだろう。僕は岡本敏子さんの感性をとても面白く思った。


岡本敏子さん
岡本太郎記念館館長。岡本太郎の秘書となり、死去まで50年間を制作に立会い、のちに養女となる。著書に「岡本太郎に乾杯」「いま、生きる力」「太郎さんとカラス」「岡本太郎が、いる」など多数。

コメント

りいふ
りいふ
2009年6月25日23:46

ほほう、またいい情報を得ました。
ありがとうございます。

かくの
2009年6月26日0:01

田舎風景のほんわかした映画で、
刺激はありません。

風呂から出たら、汗がなかなか引かない。
暑い。ふうー。

ナオ•カーマイケル
2009年6月26日16:04

岡本太郎大先生の偉大さは、もちろん凄いですが、支えてきた敏子さんも、物凄いパワーだなぁと、しみじみ思います。
妻でなく、あえて養女になったという部分も。

かくの
2009年6月26日17:33

「愛してるなんて言われたことなんて、一度もなかった。
でも、わたくしにはちゃんとわかってた。」
そう言う、敏子さん、陰日なたで支え続けていたんですね。

お、手に持っているのがソフトアイスクリームになりましたね。

かくの
2009年6月26日17:41

ナオさんへ。
うまそうだなー。
PAULって行ったことないです。店内がゆったりとして、落ち着いて食事できそう。検索したら北千住にあったので、時間ができたら行こうと思います。

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