息苦しい。酸素が薄いのではないか。太陽の光はきらめき、僕の体は燻製のようだ。体の汗は乾いて、腕などに白い結晶が浮いていた。やがて風が冷たくなり、黒い雲が空を覆った。遠くで落雷の音がする。自転車を必死になって漕ぐ人。むこうから買い物袋を手に持って駆ける人。大粒の雨が落ちだして、ざあっと激しい夕だちになった。
僕はひさしで雨宿りをした。道を隔て、向かい側の駐車場に茶色い犬がどうしたものかと立っていた。雨に濡れた犬は僕を見た。犬と目が合った。あたりまえのように犬は僕の方に走ってきた。足元にたどり着いた犬は僕を見上げる。
「こっちにくるなよ」と僕は犬に言った。犬は僕の周りをうろうろして足に擦り寄ってきた。
「なんだよ、お前。寄るなって」僕が数歩下がると、犬は体をぶるぶる振り動かして、水をはね飛ばした。
「あ、やったな、こいつ」僕は犬の背中を睨んだ。
稲妻が光って落雷があると、茶色の犬はそわそわした。どんな犬でも雷が怖いみたいで、鳴いたり人に近づいたりするものだ。この犬は鳴かない。鳴かないから雷が怖くないのかと思った。しかし、それは違った。足が小刻みに震え、舌を出して息遣いが荒い。あまりの怖さに声が出ないようだ。
しばらくして、一台の車が僕と犬の前を通過した。震えていた犬はその車の後を追った。車を追ってどうすんだよ。バカ犬め。犬の後姿を見ながら僕は呟いた。
僕はひさしで雨宿りをした。道を隔て、向かい側の駐車場に茶色い犬がどうしたものかと立っていた。雨に濡れた犬は僕を見た。犬と目が合った。あたりまえのように犬は僕の方に走ってきた。足元にたどり着いた犬は僕を見上げる。
「こっちにくるなよ」と僕は犬に言った。犬は僕の周りをうろうろして足に擦り寄ってきた。
「なんだよ、お前。寄るなって」僕が数歩下がると、犬は体をぶるぶる振り動かして、水をはね飛ばした。
「あ、やったな、こいつ」僕は犬の背中を睨んだ。
稲妻が光って落雷があると、茶色の犬はそわそわした。どんな犬でも雷が怖いみたいで、鳴いたり人に近づいたりするものだ。この犬は鳴かない。鳴かないから雷が怖くないのかと思った。しかし、それは違った。足が小刻みに震え、舌を出して息遣いが荒い。あまりの怖さに声が出ないようだ。
しばらくして、一台の車が僕と犬の前を通過した。震えていた犬はその車の後を追った。車を追ってどうすんだよ。バカ犬め。犬の後姿を見ながら僕は呟いた。
コメント
ちょうど私が出かけるでかけるタイミングで昨日は土砂ぶりとなりました・・・
コメントいただきましたので、遊びに来ました♪♪
昨日の雷はすごかったようですね。
職場はそれほどすごいと思わなかったけど、
自宅の方では停電したそうです。
車を追っていった犬君、どこまで行ったんでしょうね。
入道雲ですよ、まんもすさん、あんなにいい天気だったのに、ざあっと雨が降ってきました。そうか、まんもすさんが出かけたので雨が降ったんだ。なんちゃって。
梅雨のベタベタもイヤだけど、真夏のカンカン照りも地獄だわね(><)
夕立ちの前のモクモク黒い雲と、サワサワ~って涼しい風が駆け抜ける瞬間が
一番好きな風景だったりします。
その後のジャバジャバザーザーは、家の前が川なのでちょっと怖いくらい
一瞬で増水して激しい流れになるので恐怖ではあるんだけどね。
暑いからって言って仕事が休めるわけじゃないかくの君!
この暑さもどうぞ頑張って乗り切って下さい(ハァト♪)