光と影のファンタジー
2009年8月2日 日常 コメント (4)
入場券を渡して会場の中に入ると、会場は迷路のようになっていて、そして狭い。人がひとり立っていると、その通路が通れないこともある。前の人が先を歩き始めるのを待ちながら、僕たちは壁に飾られた作品を眺めた。それは三角の帽子を被った小人がコスモスの中で演奏をしていたり、水玉模様の服を着た少女のまわりで魚が泳いでいたり、自然の中で小人や動物がダンスや演奏をしているものだった。
この影絵は台紙の裏表に紙やフィルターを切り抜いて貼り重ね、光の透過度合によって微妙な諧調の美しさを表現したもので、裏側からライトをあてて浮かび上がらせ、その光で影絵がきらめいている。「きれい!」と彼女が感嘆の声をあげた。その世界に僕たちは魅了された。やがて、前の人が次の作品を見るために歩いたので、僕は「次を見よう」と彼女に声をかけた。しかし、彼女はライトの光に踊る魚たちの作品の前で動かなかった。彼女は手の届かない世界に漂っていた。
僕が好きなのは「こたつと猫」という作品だ。部屋にこたつと本棚、そして灯りのともったランプと猫たち。窓の外で、雪が降り積もっているから、部屋の中がとても暖かそうだ。猫たちは自由気ままに本棚の中や、外を眺めていたり、こたつのふとんに寝ていたりしている。しかし、どうやって猫が本棚に収まることができたのか。あそこまでたどり着くのに本は落とさなかったのかと考える。こたつは変に丸くてテーブルがない。でも、その丸さがとてもいいし、ふとんの柄もいい。暖かそうなこたつに入って、いつまでも降る雪を眺めている自分を想像する。通路に立って作品を見ている僕は、いつの間にか作品の中で生きている自分を発見する。
藤城清治氏の色彩と明暗、光と影の美しい影絵。彼女のお気に入りは、「木の葉のシンフォニー」だそうで、大きな樹に細かい木の葉が繁っている中で、小人達がそれぞれの楽器を演奏し、シンフォニーを奏でている作品だ。
この影絵は台紙の裏表に紙やフィルターを切り抜いて貼り重ね、光の透過度合によって微妙な諧調の美しさを表現したもので、裏側からライトをあてて浮かび上がらせ、その光で影絵がきらめいている。「きれい!」と彼女が感嘆の声をあげた。その世界に僕たちは魅了された。やがて、前の人が次の作品を見るために歩いたので、僕は「次を見よう」と彼女に声をかけた。しかし、彼女はライトの光に踊る魚たちの作品の前で動かなかった。彼女は手の届かない世界に漂っていた。
僕が好きなのは「こたつと猫」という作品だ。部屋にこたつと本棚、そして灯りのともったランプと猫たち。窓の外で、雪が降り積もっているから、部屋の中がとても暖かそうだ。猫たちは自由気ままに本棚の中や、外を眺めていたり、こたつのふとんに寝ていたりしている。しかし、どうやって猫が本棚に収まることができたのか。あそこまでたどり着くのに本は落とさなかったのかと考える。こたつは変に丸くてテーブルがない。でも、その丸さがとてもいいし、ふとんの柄もいい。暖かそうなこたつに入って、いつまでも降る雪を眺めている自分を想像する。通路に立って作品を見ている僕は、いつの間にか作品の中で生きている自分を発見する。
藤城清治氏の色彩と明暗、光と影の美しい影絵。彼女のお気に入りは、「木の葉のシンフォニー」だそうで、大きな樹に細かい木の葉が繁っている中で、小人達がそれぞれの楽器を演奏し、シンフォニーを奏でている作品だ。
コメント
オイラも、昨年藤城氏の展覧会を観て来ました。
壮大な大作も有り、小さな美しい作品も有り、氏の持つ独特の世界観に引き込まれました。
仕事の細やかさに、ただただ驚くばかりで・・・。
こんなオヤジが、メルヘンの世界に浸り有意義ひと時を過ごしました。(笑)
とんばさんもご覧になりましたか。人が多かったでしょう。僕は初めて本物を見ました。藤城清治氏のサイン会もあって、(でも、即売会で高いものを買った人だけ)大盛況でした。子供のころの気持ち(欲のない純真な気持ち)になれました。
正確には、何時だったのかとDNを遡ってみたら、一昨年の9月でした。
印象が強くて、ついこの前みたいな気に成っていました。
ケロヨンの人形は有りましたか?。
展示物であれがすごく印象的でした。
小さいころ保育所で見てた絵本の、人気者キャラクターでしたから。^^