手をつなぎながら、二人は駅前の舗道を歩いていた。
交差点に出ると、おどろくほどの強風が吹きつける。
僕は目に埃が入らないよう注意して歩く。
彼女は首をひねって僕の顔をのぞき込む。
「あ、キム兄になってる」
そう言って、いたずらっぽい笑みを浮かべる。
自分だって、サヤエンドウのような目になってるじゃないかと僕は思った。
午後の大学病院は混んでいた。
すぐ受診券を受付機に入れて受付票を受け取ると、エスカレータで三階の採決室に行く。
「4番台の人、痛いんだよね」
「へえ、そうなんだ」
どの先生か分からないけれど無難に返事をする。
彼女は部屋に消えてから、僕はパックから本を出して読む。
数ページ読み終えた頃、彼女が部屋から出てきた。
それからフロアにあるスターバックスでドリンクを注文し中庭に出る。
「へえ、こんなところに竹があったんだ」
コンクリートの壁と壁の間に竹が植えられていた。
竹の葉がざわざわとゆれて、魚のように光が路上に泳ぐ。
「ねえ、1時頃になったら行こう」と彼女が言う。
僕はうなずきながらストローを指でつまんで口につける。ドリップコーヒーにホイップクリームを追加し、蜂蜜とバニラパウダーをふりかけたけれど、甘いのか苦いのかわからない。ストローでホイップクリームを突っついて、混ぜこぜになったところでストローを吸ってみる。ふむ、固まったままの蜂蜜が流れてきて口が甘い。
やがて彼女は席を立ち、「もう行くよ」と空のカップをゴミ箱に捨てた。
待合室の液晶画面は90分遅れを表示していた。予約した時間より90分後に彼女の番号が現れ、彼女は診察室に入った。しばらくして彼女は診察が終わったらしく僕の前に立った。
ふうっと深い息を吐いてから、「大丈夫だったよ、採血の結果」と彼女は言った。
「へえ、やっぱ、食べ物に気をつけてるからだね」
「うん。これだったらもう病院に来なくていいみたい」
「いや、よかった」
交差点に出ると、おどろくほどの強風が吹きつける。
僕は目に埃が入らないよう注意して歩く。
彼女は首をひねって僕の顔をのぞき込む。
「あ、キム兄になってる」
そう言って、いたずらっぽい笑みを浮かべる。
自分だって、サヤエンドウのような目になってるじゃないかと僕は思った。
午後の大学病院は混んでいた。
すぐ受診券を受付機に入れて受付票を受け取ると、エスカレータで三階の採決室に行く。
「4番台の人、痛いんだよね」
「へえ、そうなんだ」
どの先生か分からないけれど無難に返事をする。
彼女は部屋に消えてから、僕はパックから本を出して読む。
数ページ読み終えた頃、彼女が部屋から出てきた。
それからフロアにあるスターバックスでドリンクを注文し中庭に出る。
「へえ、こんなところに竹があったんだ」
コンクリートの壁と壁の間に竹が植えられていた。
竹の葉がざわざわとゆれて、魚のように光が路上に泳ぐ。
「ねえ、1時頃になったら行こう」と彼女が言う。
僕はうなずきながらストローを指でつまんで口につける。ドリップコーヒーにホイップクリームを追加し、蜂蜜とバニラパウダーをふりかけたけれど、甘いのか苦いのかわからない。ストローでホイップクリームを突っついて、混ぜこぜになったところでストローを吸ってみる。ふむ、固まったままの蜂蜜が流れてきて口が甘い。
やがて彼女は席を立ち、「もう行くよ」と空のカップをゴミ箱に捨てた。
待合室の液晶画面は90分遅れを表示していた。予約した時間より90分後に彼女の番号が現れ、彼女は診察室に入った。しばらくして彼女は診察が終わったらしく僕の前に立った。
ふうっと深い息を吐いてから、「大丈夫だったよ、採血の結果」と彼女は言った。
「へえ、やっぱ、食べ物に気をつけてるからだね」
「うん。これだったらもう病院に来なくていいみたい」
「いや、よかった」
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