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2010年6月10日 日常
身体に絡まった多くの細い糸は、いつか切れて、たったひとつの糸が残る。君が指さすその方向は、偶然と虹のフラクタルが見えて、それを君は必然と思い、小さな心を熱くする。限られた命、ほんのつかの間の息に消える言葉をのせて、どれもが本当でどれもが嘘で、記憶の道を辿れば心の奥でひとりが嫌だと叫んでいた。

自分の魅力を知っている君は、冷たいガラスの窓に手を触れて、左の少し斜めを向いた横顔が一番いいと信じて、頬から顎のラインが見えるように首をかしげて、もうひとつの黄色い景色を眺めていた。いつでも、いつまでも眺めていた。ガラスの向こう側には薄茶色の煉瓦、咲き乱れた黄色い花。ガラスを通して細い糸は希望へ繋がっている。

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